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ニュースリリース

2019年10月17日
日立化成株式会社

FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症の体外診断用医薬品の保険適用を取得

日立化成株式会社(本社:東京都千代田区、執行役社長兼CEO:丸山 寿、以下、日立化成)の子会社である日立化成ダイアグノスティックス・システムズ株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:柳田 誠、以下、日立化成ダイアグノスティックス・システムズ)は、FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症*1の体外診断用医薬品「デタミナー®CL FGF23」の測定項目である「FGF23」*2について、2019年10月1日に厚生労働省より保険適用を受けましたのでお知らせいたします。

低リン血症やくる病・骨軟化症の病因は多岐にわたりますが、その臨床症状は類似していることから、従来は病因の鑑別が困難でした。そこで日立化成ダイアグノスティックス・システムズは長年培ってきた抗体を用いた診断薬技術を活かし、低リン血症やくる病・骨軟化症の病因の一つである血清中の線維芽細胞増殖因子23(以下、FGF23)の濃度を測定する体外診断用医薬品を開発し、昨年国内での製造販売承認を取得しました。

「デタミナー®CL FGF23」を使用することで、低リン血症やくる病・骨軟化症の病因の鑑別を助けることができ、早期の治療開始や、病因に応じた治療法の選択など、患者さまの治療に貢献することが期待されます。また「デタミナー®CL FGF23」は、化学発光酵素免疫測定法*3を原理とした日立化成ダイアグノスティックス・システムズの全自動化学発光免疫測定装置を使用することで、血清中のFGF23濃度を迅速かつ高精度に測ることができます。

日立化成ダイアグノスティックス・システムズは、今後も主要製品である生化学検査試薬や免疫測定試薬および測定装置の開発を軸とし、時代のニーズを捉えた体外診断用医薬品・医療機器の開発に取り組むことで、さまざまな疾患の治療および患者さまのクオリティオブライフの向上に貢献してまいります。

「FGF23」保険適用の概要
区分 E3(新項目)
測定項目 FGF23
測定方法 CLEIA法*3
保険点数 788点
保険収載月 2019年10月
検査料の点数の取扱いについて FGF23は、CLEIA法により、FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症の診断時又は治療効果判定時に測定した場合に限り、区分番号「D007」血液化学検査の「61」1, 25−ジヒドロキシビタミンD3の所定点数と「62」25−ヒドロキシビタミンDの所定点数を合算した点数を準用して算定する。
ただし、診断時においては1回を限度とし、その後は腫瘍性骨軟化症の場合には腫瘍摘出後に1回、薬剤性の場合には被疑薬中止後に1回を限度として算定する。
*1
FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症:低リン血症性くる病・骨軟化症は、血液中のリンの値が低いために、骨の石灰化に異常をきたし、骨の強度が不足する病気で、国の難病に指定されています。低リン血症性くる病・骨軟化症の中で、その発症のメカニズムが線維芽細胞増殖因子23(FGF23)の作用過剰によるものをFGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症といいます。代表的な疾患として、X染色体遺伝性低リン血症(XLH)や腫瘍性骨軟化症(TIO)が知られています。これらの疾患では血中FGF23濃度が高値であるため、FGF23の測定が病因鑑別において有用であることが報告されています。
*2
線維芽細胞増殖因子23(FGF23):FGF23は251個のアミノ酸より構成される分泌蛋白質であり、腎尿細管におけるリンの再吸収と、血中1, 25−水酸化ビタミンD濃度の低下を介した腸管におけるリンの吸収をそれぞれ抑制することにより、血中のリン濃度を低下させるホルモンです。
*3
化学発光酵素免疫測定法(CLEIA法):マイクロプレートの表面などに結合(固相化)した抗体に抗原(測定物質)を反応させて得られる抗原−抗体複合体に対して、酵素を結合した別の抗体を反応させ、最終的に酵素の分解反応により生じる化学発光物質の発光強度を測定することで、測定物質の有無や量を測定する方法です。

以上